研究内容

グリオブラストーマ幹細胞モデルを用いた浸潤及び薬剤抵抗性克服戦略の開発

サンぺトラ オルテア

グリオブラストーマは悪性脳腫瘍の中で一番予後の悪い腫瘍である。集学的治療は摘出術・放射線療法・化学療法を含むが、外科的摘出度及び照射の範囲と強度は脳機能温存に伴い制限されることが多い。一方、化学療法には血液脳関門の存在による薬剤到達の制限など課題が残っているものの、近年は無増悪生存期間の延長につながる新薬の開発もみられた。

 しかしグリオブラストーマは診断時にすでに広範囲に脳に浸潤しており、原発巣から正常脳内に遊走した、高い運動能・浸潤能を持ったグリオーマ細胞こそが薬剤感受性も低く、再発の原因になっている。したがって、グリオブラストーマに対する薬物療法には従来の細胞増殖抑制に加えて、浸潤を抑制することも必須であるといえる。

 私達は、抗浸潤療法を成功させるには下図のように複数の要素を解析する必要があり、しかもすべてを同一システムで検証することが望ましいと考えている。そのためにグリオブラストーマ幹細胞のマウスモデルを確立し、本研究ではそれを用いてグリオーマの浸潤及び薬剤抵抗性克服戦略の開発を目的とする。

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