先端医科学研究所 遺伝子制御研究部門について 癌を中心とする難治性疾患の予防・診断・治療に貢献

TEST01レポート

飯田 伸一

癌治療における細胞周期チェックポイントの役割

分裂・増殖を行う正常な細胞には、様々な外的・内的要因によりDNAや染色体が傷害を受けた場合に細胞周期を停止して損傷の修復を行うチェックポイントと いう機構が備わっています。そして多くの癌においてこのチェックポイント機構に異常があることが分かり、そのためDNAや染色体の異常が蓄積し、これが細 胞の悪性化に深く関わっていると考えられています。じつは従来おこなわれている放射線や抗がん剤の治療は癌細胞が持つこのようなチェックポイントの異常を 期せずして利用したものであることがわかってきました。正常細胞は放射線や抗がん剤にさらされてもチェックポイントが機能するため事なきを得ますが、癌細 胞はチェックポイントが異常なために、放射線や抗がん剤によってDNAや染色体が傷ついても修復しないまま細胞周期を進行(チェックポイント乗り越え)す るため結果的に崩壊してしまう(死んでしまう)現象が観察されます。しかしながら、チェックポイントを乗り越えた癌細胞を死に追いやるメカニズムはまだ良 く分かっていません。私たちの研究では、このような細胞死誘導のメカニズムをはじめとして、がん治療における細胞周期チェックポイントの役割を明らかにす ることを目的としており、将来的には臨床における抗がん剤感受性の予測や効果的な併用療法の開発などに役立てたいと考えています。

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 分裂・増殖を行う正常な細胞には、様々な外的・内的要因によりDNAや染色体が傷害を受けた場合に細胞周期を停止して損傷の修復を行うチェックポイント という機構が備わっています。そして多くの癌においてこのチェックポイント機構に異常があることが分かり、そのためDNAや染色体の異常が蓄積し、これが 細胞の悪性化に深く関わっていると考えられています。じつは従来おこなわれている放射線や抗がん剤の治療は癌細胞が持つこのようなチェックポイントの異常 を期せずして利用したものであることがわかってきました。正常細胞は放射線や抗がん剤にさらされてもチェックポイントが機能するため事なきを得ますが、癌 細胞はチェックポイントが異常なために、放射線や抗がん剤によってDNAや染色体が傷ついても修復しないまま細胞周期を進行(チェックポイント乗り越え) するため結果的に崩壊してしまう(死んでしまう)現象が観察されます。しかしながら、チェックポイントを乗り越えた癌細胞を死に追いやるメカニズムはまだ 良く分かっていません。私たちの研究では、このような細胞死誘導のメカニズムをはじめとして、がん治療における細胞周期チェックポイントの役割を明らかに することを目的としており、将来的には臨床における抗がん剤感受性の予測や効果的な併用療法の開発などに役立てたいと考えています。

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【外部リンク】慶応義塾大学